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Papiullon noir 黒い蝶  [■CLASSIC<歌曲>]

 
 

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20101017 Denpark 3 / BONGURI


          
ソット・ヴォーチェで歌われる夏の挽歌。


しめやかな

香の匂いを聞くように……。

(「黒い蝶」湯山 昭歌曲集より)



* * * * * *



  たくさんの作曲をしている湯山昭は
  歌曲も多くの作品があるの~4968951503_a07f655f61_m.jpg

  今日ご紹介するのが
  歌曲「カレンダー」

  もぅもぅ…
  とっても素敵な曲ばっかりよ~~っ

No Swimming 1 minute Later /
jenni from the block



  四月から三月まで
  それぞれの小さな曲の
  集まりなの~~

  それぞれにタイトルがついているわ


  『歌曲集 カレンダー』・・・薩摩 忠 詩
  12 mélodies : suite Le calendrier


  四月   牧場
  五月   サクランボ
  六月   梅雨
  七月   夏のレセプション


  八月   ミンミンゼミ97228336_f74a465bde_m.jpg
  九月   黒い蝶
  十月   秋なので
  十一月  空の瞳
  十二月  カイツブリ
  一月   雪
  二月   春はもう
  三月   花の行列

Mourning / Crystl



  この「カレンダー」の誕生秘話を
  湯山自身が著しているわ~~

  1956年に「風の中の風の歌」を発表して以来、
  私としては12年ぶりの歌曲集である。
  1967年の梅雨のころ、分厚い一通の郵便が私
  に配達された。もどかしく封を切ったそこに、
  詩人の薩摩忠氏から送られてきた「カレンダ
  ー」の詩稿があった。いつだったか彼とあっ
  たときの“約束”はこうして果されそのときか
  ら、私の胸に「うた」が息づきはじめていっ
  た。
  作曲は、1968年の1月。まず「梅雨」を手が
  けた私はその月のうちに全12曲をひとおもい
  に書きあげた。
  初演は、作曲完成の直後、1968年1月30日に、
  東京第一生命ホールで催されたコンセール・
  アミ第40回の演奏会(新しい暦あたらしい歌)
  で、中沢桂・中村邦子(ソプラノ)、帆足琢
  也(テノール)、川村深雪(ピアノ)の諸氏
  によって行われた。
  「近年は季節感がうすれて来ていますが、それ
  に抵抗したつもりです」……
  詩稿の最後につけ加えられた詩人の言葉が何
  よりもこの歌曲集の性格を浮き彫りにしてい
  ると思う。
  浮動する調性感を自ら楽しみながら、現代の
  抒情を描いたつもりである。
                (湯山 昭)




33980089922_e6a0a2cca4_m.jpg  湯山昭の音楽は
  ピアノ曲やら合唱、童謡にも
  ラヴェルのような
  フランス近代音楽を意識した
  ハーモニーや
  ジャズ的なものを感じる曲もあって

  それはそれは…
  「美しく洗練された音」と
  言われているの
Untitled (c.1913-1915) - José de Almada
Negreiros (1893- 1970) / pedrosimoes7



32818748945_d8352816e0_m.jpg   この12か月を現した
   「カレンダー」は
   あたしもほとんどの曲を
   やっていて…

   好きな曲もいっぱいあるわ~
Vampire's Dream / akigabo



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  そんな中でも
  今日は「九月」の
  「 黒い蝶」…
      
  可愛いけど
  切ない…そんな曲なの




20010009784117281224_1.jpg  楽譜はいつもの全音の「湯山昭歌曲集」 
  短くて…(A3見開きで言えば1ページ半ほど…)   
  ドラマティックな部分も無いし
  難しくもなんともない美しい曲よ…。

  あたしの楽譜にも
  なぁんにも書き込みが無いの…
  (1か所だけテヌ―トがついてる)



   なのに… 
   なのに…

   曲はもちろん…

   薩摩 忠の詞に打たれちまう…






  ここで歌詞をご覧になってね

  「九月 黒い蝶 Papillon noir」…薩摩 忠



  今日は夏の弔い

  香の匂いがたちこめて
  
  細い雨がコスモスを
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  涙ぐませる



  喪服の蝶は

  <愛>のかたちで
  
  手を合わせている
Cosmos (秋桜) / onigiri-kun




 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  (wikipediaより)
 湯山 昭(ゆやま あきら、1932年9月9日 - )は、
 日本の作曲家。
 神奈川県平塚市に生まれる。神奈川県立湘南高
 等学校卒業。東京芸術大学音楽学部作曲科に入
 学。池内友次郎に師事。在学中の1953年NHK/
 毎日新聞社共催の音楽コンクール(現在の日本
 音楽コンクール)に「ヴァイオリン小奏鳴曲」で
 第1位次席1954年 同コンクールに「弦楽四重奏
 曲」で第2位と連続して入賞し作曲界に頭角を表
 した。
 1955年東京芸術大学音楽学部作曲科卒業。器楽、
 合唱、童謡と幅広い分野の作品を発表している。
 社団法人日本童謡協会会長、社団法人日本音楽
 著作権協会評議員会議長を歴任。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・











             
き ょ う は な つ の と む ら い


               
今日は夏の弔い





                 
ふぅ…


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今日から「もとみや秋祭り」なんだけど、南方面や西方面の空模様は思わしくない。
/ Atsushi Boulder





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『カレンダー』 短い12の歌曲 9月:黒い蝶 Le calendrier : 12 petites mélodies : suite /曲:湯山昭 YUYAMA Akira





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