真夜中のミステリー [■出来事]
Old phone / nicolasnova
今日のお話はとっても怖いの…。
(…ってか本当は笑っちゃうんだけどね…ふふ)
あれは…
ぱぱが亡くなって何年後のことだったかしら…!?
* * * * * *
ぷるるるる
ぷるるるる
ぷるるるる
「は~い♪ tamanossimoで~す!!」って
元気に電話に出たあたしは
…
受話器の向こう側の暗~い声に
びっくりしてしまったの~
「も…し…もし!?」
「はいはい??」
「あぁ…誰もいないかと思った~」
「ごめんなさい~出るのが遅くなっちゃって…」
「お母さんは!?」
「あれっ、もう休んでいるかもしれませんが…
母の部屋へ見て参りましょうか!?」
「あぁっ、いいのいいの…いいんだけど……
ねぇ…どう!? お母さんの足の具合 は!!?」
「あっ、お陰さまで~ ここのところいいみたいです」
「あなたも苦労するわよね!?」
「あぁ…いえいえ……」
「お父さん、亡くなって何年!?」
「えっと~そうですね…5年ですか!?」
「そう…もう、5年も経つの?」
「そうですね…でも、あっと言う間でした…」
「お母さんはあなたが頼りだからねぇ…」
ぱぱが生きていたころのこと
いろいろ思い出したわ~
あたしはなんだか
…少し涙声になってしまって…
でも…
この電話の主は一体…
ままのお友達には違いないだろうけど…
あたしと話していてもいいの??
ままを起こしたほうが
いいんじゃないの!?
電話の向こうの暗いけど
しんみりとしたその声は続くわ~
……
……
そのうち
「ねぇ、お兄ちゃんは!?」
「……ぐすん……はぁっ!?」
「あなたのお兄ちゃんは?って
聞いてるのっ!!」
「えっ?? えぇぇ~っ???
あっ、あたしには
お兄ちゃんはいないんですけど…」
「…えっ!? あらぁ お宅どちら??」
「げげっ あなたこそ、どちら様ですか??」
「あらぁ、丸山さんじゃないの??」
「違いますっ!!」
がちゃっ
ツーツーツーツーツーツーツー……
なっ、なによぉ…
■ ■ ■
Miki Matsubara 松原 みき - 真夜中のドア Stay With Me