Vieni t´affretta『Macbeth』

　

　

(151/365) :: Here's the smell of the blood still: all the perfumes of Arabia will not sweeten this little hand / chispita_666

　　　　　　　　　　　　　

消えてしまえ、呪わしいしみ!

早く消えろというのに。

まだここに血の臭いが…。

アラビアの香水をみんな振りかけても、

この小さな手に

甘い香りを添えることはできない。

* * * * * *

　　冒頭は
　　その…シェイクスピアの戯曲
　 『Macbeth』の中のマクベス夫人の
　　有名な台詞らしいわ～～


　　歌劇『マクベス』とは?!
　　歌劇『マクベス』（Macbeth）は、ジュゼッペ・
　　ヴェルディが作曲した全4幕からなるオペラであ
　　る。
　　ウィリアム・シェイクスピアの同名戯曲『マク
　　ベス』に基づいており、1847年にフィレンツェ
　　で初演された。



　 【あらすじ】
　　11世紀のスコットランドの荒野。戦友バンクォー
　　とともに城へ向かうマクベスは途中の森で３人の
　　魔女に出会う。
　　魔女たちはマクベスに「グラームズの領主、コー
　　ドーの領主、そしてやがては王になるだろう」と
　　予言を告げ、一方のバンクォーには「自分自身で
　　はないが子孫が王になる」と予言した。

　　魔女たちが姿を消した後、伝令が来て、マクベス
　　がコードーの領主に任命された、と告げる。
　　魔女の予言が早くも２つ現実となり、マクベスの
　　脳裏には王位がちらつく。

　　一連の出来事を妻（マクベス夫人）に手紙で知ら
　　せると、夫人はマクベス以上に王位奪取に執着し、
　　そして夫人に乗せられるままにマクベスはスコッ
　　トランド王ダンカンを暗殺してしまう。

　　魔女の予言通り王位に就いたマクベスは、このま
　　ま予言通りになっていくならバンクォーの子孫に
　　王位を奪われることになるのを恐れる。そこでバ
　　ンクォーも暗殺したマクベスだが、目の前にバン
　　クォーの亡霊が現れると錯乱し、やがては気丈だ
　　った夫人も気が触れて狂乱したまま死んでしまう。
　　そして最後は、マクダフ率いる軍勢に攻められマ
　　クベスは倒れる。







　　さて…
　　背景がわかってきたところで
　　今回ご紹介するのが
　 「Vieni t´affretta」（勝利の日に）っていう
　　マクベス夫人のアリアよ～～っ

　　これぞVERDIって曲なの




　　あるサイトによると（マクベス夫人を）…

　 「シェイクスピアは彼女を徹底的な
　　悪女として描いている。
　　国王の殺害を夫にけしかける一方，
　　血痕が消えないと夢遊病で呟くといった
　　精神的に弱い面もある。
　　ドラマティック・ソプラノで
　　低音がしっかり響かないと歌えない難役。」

　　と言われているわ～




　　邪悪さ・野心・狂気の入り乱れた
　　この「Vieni t´affretta」は
　　すんごく難しい～～っ

　　あたしらアリアのみを勉強する者は
　　手紙を読む「台詞部分」はやらずに
　　ピアノの長い前奏から始まるわ

LADY /



　　楽譜は今回もボロボロのMy楽譜…
　　PETERS版の
　 「VERDI　OPERN-ARIEN」の
　　Sopran（ⅠとⅡがあるわ）のⅠよ～

　　長い前奏のあと
　　ドラマティックな
　　レチタティーヴォから始まるの～～　

　　ここは慌てずに
　　たっぷりと歌うの

Musical Score

　　ちょっと話がそれるけど…
　　いよいよ曲に入っていく前に
　　１小節の前奏がある～

　　これが伴奏者には難しいらしくて…。


　 「ずん・ちゃかちゃ・
　　ちゃ・ちゃ・ちゃ・ちゃ」

　　この『ちゃかちゃ』の三連符が
　　ちょっと重いピアノだと
　　弾きにくいんですって!!　ふふぅ






　　さぁ…

　　いよいよの曲部分は
　　VERDIらしく
　　マクベス夫人らしく
　　ストレートにドラマティックに曲を
　　作っていくの～～




　　最後のカデンツも
　　３点ド（真ん中のドから２オクターヴ上のド）を
　　かぁぁぁぁぁって伸ばすわ～～


　　あああぁぁぁ
　　素敵ねぇ…♡


　　Maria CallasとAnna Netrebkoを
　　お聴きくださいませ♪

Anna Netrebko Macbeth - 31 August 2017

Maria Callas: Verdi - MacBeth, 'Vieni! t'affretta! Or tutti sorgete, ministri infernali'

　　　

　　"Nel dì della vittoria io le incontrai...
　　Stupito io n'era per le udite cose;
　　Quando i nunzi del Re mi salutaro
　　Sir di Caudore, vaticinio uscito
　　Dalle veggenti stesse
　　Che predissero un serto al capo mio.
　　Racchiudi in cor questo segreto. Addio."
　　Ambizioso spirto
　　Tu sei Macbetto... Alla grandezza aneli,
　　Ma sarai tu malvagio?
　　Pien di misfatti è il calle
　　Della potenza, e mal per lui che il piede
　　Dubitoso vi pone, e retrocede!
　　Vieni t'affretta! Accendere
　　Ti vo' quel freddo core!
　　L'audace impresa a compiere
　　Io ti darò valore;
　　Di Scozia a te promettono
　　Le profetesse il trono...
　　Che tardi? Accetta il dono,
　　Ascendivi a regnar.


　 「勝利の日に私が出会った者どもに...
　　聞かされたことには驚いた
　　それから王の伝令がやってきて告げたとき
　　コーダーの領主になると、予言がひとつ実現した
　　その同じ予言者が
　　私の頭上に王冠が輝くと予言しておる
　　このことは心の中に秘めておくように。それでは」
　　野心的な人です
　　あなたは、マクベス... 栄達には憧れている
　　けれど、あなたは悪になれるのかしら？
　　たくさんの悪事が導くのよ
　　権力へと、だけど深手を負ってしまう　
　　もしその途中で
　　よろめき　引き返したりしたら！
　　さあいらっしゃい！火をつけてあげましょう
　　あなたの冷たい心臓の中に！
　　そしてこの大胆な企てを成就するため
　　私はあなたに勇気をあげましょう
　　あなたに約束したのよ　スコットランドの
　　王位を　予言者たちは ...
　　何をためらうの？　贈り物を受けなさい
　　王座に上り　君臨するのです

　　　　　　　　　　　　　

どぉ～～

　　　　　　　　　　　　　

すっごい曲でしょ!?

　　　　　　　　　　　　　

さぁ

　　　　　　　　　　　　　

みなさまもごいっしょに

　　　　　　　　　　　　　

……

　　　　　　　　　　　　

「おどろおどろしい世界」へ