その人は…♡ [■POPULAR MUSIC]
Paris Opera / bortescristian
その人は…あまたの客席の
ひとりひとりに目をやると言う
その人が歌えばそこに香水の香りが満ちて
劇場中がParisになったと言う
その人は
その人は……
* * * * * *
1924年(大正13年)に東京・麹町に5人兄弟の3人目
として生まれた越路吹雪は父の転勤で新潟で下宿する
ことになる。
これが「越路吹雪」の芸名の由来となった(芸名は父親が
名づけた)。
その後長野県飯山高等女学校(現長野県飯山高等学校)
を中退し宝塚音楽歌劇学校(現宝塚音楽学校)に入学
した。子供の頃は周囲からは落ち着きない少女と思わ
れていた越路だが当時から歌が好きで、ラジオから流
れる曲をよく口ずさんでいた。その様子を聞いた父は
娘に好きな歌を思う存分歌える場所として宝塚歌劇団
を薦めた。(wikipediaより)
宝塚では花組のトップスターとなり、宝
塚OGの枠を超えて国民的人気を博した
越路は面倒見も良く、多くの芸能人から
慕われた。
「清く正しく美しく」のスローガンで知ら
れる宝塚内で煙草を吸ったり、門限破り
をしたりするなど異色の存在であり「不
良少女」のあだ名を付けられた。
宝塚を退団後の1953年(昭和28年)
春、初めてフランス・パリへ渡り
エディット・ピアフのステージを聴く。
ピアフのステージを生で聴いた越路は
大きな衝撃を受け、当時の日記には
こう書き残されている。
Edith Piaf / Piano Piano!
「エディット・ピアフを初めて聴く。
オーケストラ、ジェスチャー、
アレンジの素晴らしさに私は悲しい。
ピアフを二度聴く。
語ることなし。
私は悲しい。
夜、一人泣く。
悲しい、寂しい、私には何もない。
私は負けた。
泣く、初めてのパリで。」
"Divan japonais" d'H. de Toulouse-
Lautrec (Grand Palais, Paris) /
dalbera
越路吹雪 「ろくでなし」
越路吹雪 「サン・トワ・マミー」
ここに彼女の
「語り継がれる伝説」があるの~~
「歌う直前…彼女は…
舞台の袖でいつも震えていた
『ちゃんと歌えるだろうか…?』
宝塚から通算したら…
数千回もの舞台を踏んでいながら
震えて怯える姿は…
まるで新人歌手のようだった
しかし…
ひとたびイントロのピアノが鳴り始めると
スッと舞台の中央に歩きはじめるが
その姿は…
さっきまでとはうって変わって
女王のごとき自信に満ちた
歌手越路吹雪なのだった」
Sa vie est un étrange
et douloureux divorce /
runo Malfondet
さぁ…ここで
シャンソン『ろくでなし』の
歌詞を見てみてね♪
『ろくでなし』;アダモが作詞・作曲した
1964年の作品で、原題は「不良青年」。
恋人に振られた主人公の若者は、思
い出話を肴に酒を飲みすぎてしまい「あの
ろくでなしが…」と後ろ指を差されることを嘆く。
Paris - Père Lachaise /
bibendum84
古いこの酒場でたくさん飲んだから
古い思い出はボヤケてきたらしい
私は恋人に捨てられてしまった
人はこの私を「札付き」というから
ろくでなし ろくでなし
なんてひどい アーウィっ!!言い方
平日だけれど晴着を着たのよ
人形を抱いて日暮れに帰ったわ
おかみさんたちは白い眼で睨んだ
まるでこの私をドロボーみたいに
ろくでなし ろくでなし
なんてひどい アーウィっ!! 言い方
コーヒーが沸いたら陰口をきかれて
それでもこの街が一番きれいだわ
とても好きだけどお別れよさようなら
鳥のさえずりにおくられて出てゆこう
パパ~ラパ~ラ
パパ~ラパ~ラ……
ああぁ…あたしも…
きっと
なれるわね!?
愛すべき『ろくでなし』に…
パパ~ラパ~ラ
パパ~ラパ~ラ……
パパ~ラパ~ラ
パパ~ラパ~ラ……
París / Jordiet.