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踊りの世界<内弟子> [■習い事]

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今年より 千たび迎ふる春ごとに

なおも深めに 松の緑か禿の名ある
 
二葉の色に 大夫の風の吹き通ふ
 
松の位の外八文字 派手を見せたる蹴出し褄
 
よう似た松の根上がりも
 
一つ囲ひの籬にもるる
 
廓は根引きの別世界
 
世々の誠と裏表 比べごしなる筒井筒
 
振分け髪もいつしかに 老いとなるまで末広を
 
開き初めたる 名こそ祝せめ


 
* * * * * *



  上記は長唄の「松の緑」よ~~

  内容は…(杵屋勝壽さまによる)5645935_71f575c776_n.jpg
  将来は廓の禿が「松の位の大夫」になるように
  立派に成長するようにと祈ったお祝いの曲です。
  ここでは、廓の話を持ってきていますが、
  当時はこうした例えというものが
  歓迎されたようで、
  曲そのものは艶っぽい中身となっています。




4988001336709.jpg  何故…今…
  「松の緑」かと言うと
  実はこの曲…
  坂東流の名取の試験の
  課題曲なの…。
  (のちの「踊りの世界<名取>」にて
  くわしくお話するわ~)




  「松の緑」はさておいて…
  今日は久しぶりに
  日舞のことを書こうと思うの… 

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  前にも日舞関連のフザけた記事を
  いくつか書いていて…
  獰猛なる演目枯れたくて…描かれちゃって…。


  日舞ってね…
  日舞って…

  特殊な世界なの~~
「春興鏡獅子」の弥生




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  踊りの世界っていわゆる
  「家元制度」で出来ているでしょう!?

  そのタテの構造がすごいのよ~~っ





  あたしは3歳から坂東流の
  「坂東A子」先生に習い始めたんだけれど…10115698434_d78dac3832_m.jpg

  昔のことだから(今も…かな!?)
  A子先生はB子先生のお弟子だし
  B子先生はC子先生のお弟子で…
  その上の上に「三津五郎」がいるの…。

  それでも他の流派よりは
  うちの先生は家元に近くて……




61Q+xm6aOSL._AC_UL320_.jpg  そのA子先生の話なんだけど
  A子先生は高校を卒業と同時に
  踊りを教え始めたわ

  年に1度の「浴衣ざらい」と
  2年に1度の「大ざらい」と言う
  お弟子の発表会があって
  その度にA子先生は師匠である
  B子先生にお弟子を見てもらうの~~




  ちなみに先生方(女性)は
  全員独身でらして…


  それと言うのも…
  昔は「内弟子」みたいな
  制度があったらしくて…
  (うちのA子先生はそうではなかったんだけれど)



  内弟子って…
  もちろん師匠のお宅に住み込んで
  踊りのお稽古はつけてもらうんだけど
   女中のように下働きを
  させられるんですって!!!

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  あたしね…。
  3つから日舞を習ったけど…
  この話は大人になってから
  先生から聞かされて…
  ちょっと…ショックを
  受けちゃって…。

  いまどき…
  そんなことって
  あっていいのかしら!?




  で…その「大ざらい」の時のA子先生を
  B子先生が叱り飛ばすのよっ!!

  あたしたちがちょっとでも
  間違おうもんなら
  「じろじろっ!!!」って
  A子先生を見ちゃって大変っ




51kJkinXdqL._AC_UL320_.jpg  普通の演目でも
  そうなんですもの…

  名取の試験のときは
  なお一層なの~~

  その…怖いことったら
  無かったわ~~




                     (次回に続く…)



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