小暮さんと呼ばれて… [■出版社]
book sale loot / ginnerobot
前に『エキセントリックな女』って
広告代理店での出来事を書いたんだけど…
今日はその後お勤めすることになる
出版社でのエピソードを見てみてね♪
(出版社でのほかのエピソードはこちら…)
・あたくしにご用でらして!?…「頼みたいこと」
* * * * * *
……あれは
あたしが20代のころのことだったかしら…
1年間の期限付きで
出版社にバイトに行ったあたしは
当時の花形編集者の
お手伝いもすることになったの~
その編集者は
過去にかなりの大物作家を
世に出した方で
彼は当時40代だったかしら…
(ルンルンを買っておうちに帰ろう/
林真理子・金魂巻/渡辺和博 )
風貌も素敵なんだけど
少年みたいにシャイで(ありがち!?)
しゃべる時に
『眩しそうな』目をしたりする~♡
彼の影響か
傍で見ていても
「編集」という仕事は…
面白そうだなって
気がしたものよ~
そんな売れっ子編集者Mさんと
初めてお目にかかってから
あたしはいつも彼には
『小暮さ~ん』と呼ばれていたの~
あたしの本名は
小暮とは
似ても似つかない名前なんだけど…
「小暮さん、この宛名書きを…」
っておっしゃるので
「まっ、Mさん、
わっ、わたし…
こっ 小暮さんじゃ……」
Why /
小暮さんじゃない……
って言おうとしても、
もう、
あっちへ行っちゃうMさん…
まっ、いっか。
シャイだし、
眩しそうな目をなさるし…
まさか…
名前が違うなんて言ったら
傷ついちゃうかもしれないしね!?
ぷっ。
Broken heart /
…それから、しばらくの間
あたしは
小暮さんになりすましたわ~
どうしてあたしのことを
「小暮さん」だと思っているのか?
ほかの方から何も言われないのか?
未だに謎ではあるんだけど…
Books / shutterhacks
しばらくして…
言いにくそうに
本名を呼ばれた時には
なんだかピンと来なかったわ
もう、あたしはすでに小暮さんだったのねぇ!?
ふふふふぅ……
『エキセントリックな女』でも書いたように「業界バイト
渡り歩き」で出版社にたどり着いたあたしは中では比較的
地味な出版社においてはかなり派手だったみたいなの~。
そのためか…入社して間もなく編集者の方から熱烈なラヴ
レターを頂いたの。それはそれは…さすが編集者ってな文
学的な表現が散りばめられた素敵なふみだったわ…
彼は…彼はどうしているのかしら…
Bookstore / plofiz
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とんぼ 長渕剛